映画「ある精肉店のはなし」公開

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大阪・貝塚市。牛を育て、自分たちで屠畜し、精肉店を営んでいる家族がいる。
纐纈あや監督は、タブー視されがちな屠畜、精肉作業を「美しい」と感じる。そこからこのドキュメンタリー撮影が始まった。
印象的なのは、しばしばアップになる家族の手つきが、とても丁寧でやさしいこと。牛のあばら1本1本を確かめるときの手、肉を丁寧に切り分ける手つきは、牛をブラシで撫でてやっているときと変わらない。
いのちをいただいて生きる。生の本質を見続けてきた家族の記録。
そして、これは被差別部落に生きてきた人々の物語でもある。
纐纈監督は、撮影のない日でもこの家の台所に座り、テレビを観たりして家族と一緒に過ごしていたという。そんなやさしい視線で映画は貫かれている。
2013年釜山国際映画祭、山縣国際ドキュメンタリー映画祭正式招待作品。

11月29日(金)【いい肉の日】よりポレポレ東中野にてロードショー
12月7日(土)より大阪・第七藝術劇場ほか全国順次公開