食ラボニュース

『お酢のパワーを楽しく学び、夏疲れ解消!12種類の”プレミア酢“の試飲つきお酢の教室』

「食ラボ」こと、食のラボラトリーでは、5月に行った公開セミナー『健康オイルセミナー』に
続く第2弾として、9月8日(土)『お酢のパワーを楽しく学び、夏疲れ解消!12種類の”プレミア酢“の試飲つきお酢の教室』を行いました。

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当日は、50名以上の方にご参加いただきました。
ご来場くださったみなさん、ありがとうございました。

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前半の “楽しく学ぶ” では「お酢の歴史・製法」や「お酢の栄養・健康」についてのセミナーを
お聞きいただき、後半の “おいしく試飲” では「12種類のプレミアム酢」を自由に試飲して
いただきました。

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試飲の合い間には、デーツの果実酢を使った、食ラボ考案の「夏疲れ回復ドリンク」の試飲をはじめ、アップルオークの果実酢を使った
「野菜とサラミ、ナッツの混ぜずし」や「カッテージチーズ」の試食、赤酢で作った伝統的な江戸前寿司の酢飯の試食もあり、楽しい時間を過ごしていただきました。

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<お酢の試飲>
今回のセミナーのために用意したプレミア酢は計12種類!どれも、普段スーパーなどでは購入できない珍しいものばかりです。
それぞれのお酢の特徴や使い方の説明を聞いたあとは、いよいよ試飲タイム!みなさん自由にお酢の味比べをしていただきました。

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①果実酢「アップルオーク」(フォムファス)りんご100% 原産国ドイツ
②果実酢「グレープ」(フォムファス)ぶどう100% 原産国:ドイツ
③蜂蜜酢 「ハニー」(フォムファス)はちみつ100% 原産国:ドイツ
④果実酢「カラマンシー」(フォムファス)カラマンシー、きび砂糖他 原産国:ドイツ
⑤果実酢「アップルスター」(フォムファス)りんご100%  原産国:ドイツ
⑥果実酢「デーツスター」(フォムファス)デーツ100%  原産国:ドイツ
⑦果実酢「マレッティビアンコ」(フォムファス)ぶどう100%  原産国:ドイツ
⑧バルサミコ酢「マレッティ」(フォムファス)ぶどう100% 原産国:イタリア
⑨米酢「心の酢」(戸塚醸造店)米100% 静置発酵 上澄み無濾過
⑩きび酢「奄美大島加計呂麻きび酢」(あまみ農協)さとうきび100% 静置発酵
⑪赤酢「三つ判山吹」(ミツカン)酒粕100% 静置発酵 長期熟成3年程度
⑫黒酢「坂元のくろず」(坂元醸造店)米100% 静置発酵 長期熟成1年
「坂元のくろず 天寿」(坂元醸造店)米100% 静置発酵 長期熟成3年

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『野菜の機能性成分「スルフォラファン」そのメカニズムと最新研究』

11月20日、『野菜の機能性成分「スルフォラファン」そのメカニズムと最新研究』と題するメディアセミナーが開催されました。

「スルフォラファン」・・・まだまだ聞き慣れない名前ですが、いったいどんなものかといいますと、“ファイトケミカル”の1種で、ブロッコリーなどのアブラナ科の野菜に含まれる機能性成分です。
※ファイトケミカルは、植物に含まれる天然の化学成分の総称。炭水化物やたんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維に続く“第7の栄養素”と呼ばれています。

その「スルフォラファン」が最初に注目をあびたのは1990年代。がん予防の世界的権威で知られるジョンズ・ホプキンス大学のポール・タラレー博士によって、「スルフォラファン」に腫瘍の形成を抑制する効果があることが発見されたからです。その後、さまざまな分野で研究されてきましたが、野菜の中では、とりわけアブラナ科の野菜に多く含まれることがわかりました。

「スルフォラファン」の摂取により体内の抗酸化力や解毒力が高まり、これによってがんや動脈硬化のもととなる活性酸素を抑制することができるといいます。また、その抗酸化作用は、細胞分裂の活発化と新陳代謝の活発化にもつながるため、生活習慣病を予防し、アンチエイジングにも役立つそうです。さらに、「スルフォラファン」の高い解毒力により、体内の解毒酵素を活発化させ、肝機能や免疫力の向上につながることもわかりました。そして解毒作用でデトックス効果が得られるようになると、冷えや肩こりの解消、美肌とダイエット効果も期待できます。最近では、ピロリ菌の除菌、胃がんや大腸がん、皮膚がんの予防、うつ病や自閉症の治療にも効果を発揮することがわかってきました。

セミナーでは、米ジョンズ・ホプキンズ大学、久留米大学、筑波大学の各専門家から「スルフォラファン」の最新研究結果が紹介されました。

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このうち、久留米大学・山岸教授の「スルフォラファンとAGEについての臨床研究結果」をざっとご紹介しましょう。AGEは終末糖化産物ともいい、たんぱく質と糖が加熱されてできた物質のこと。AGEが体内に溜まると、老化が進み、さらにはさまざまな病気にもかかりやすくなります。臨床実験では、健常の成人男女に「スルフォラファン」を多く含むブロッコリースプラウトを毎日25g食べ続けてもらい、試験開始時と2カ月後にそれぞれ測定を行い、比較しました。その結果、血中AGEレベルは平均2割も下がりました。また、腹囲はおよそ2.5cm減少。総コレステロール、HDLコレステロール、尿素窒素も低下しました。つまり「スルフォラファン」を毎日食べ続けることで、AGEの増加を抑え、アンチエイジングや生活習慣病の予防にも役立つことが証明されたのです。

このように、「スルフォラファン」は大変優れた機能をもつ野菜ということがわかりましたが、弱点もあります。それは、熱に弱いことです。このため、スプラウトは生で食べることが必要なのと、食べるときは刻んだり、よく噛むことで吸収をより高めることもわかっています。

 

セミナーの最後に、管理栄養士・牧野直子さん考案、東京ステーションホテルの石原総料理長のアレンジ・調理による「スルフォラファン」を効果的に採れるスプラウト料理5品のランチプレートを試食しました。

<メニュー>

・スプラウト、トマト、オレンジ、ヨーグルトのスムージー

・スプラウトとアボカドの湯葉和え

・スプラウトとサーモンのロール パプリカとともに

・黒毛和牛蒸し スプラウト添え

・スプラウトとモッツァレラ、押し麦のサラダ レッドキャベツにのせて

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※村上農園が1999年に国内初の機能性野菜として生産・販売した『ブロッコリースプラウト』には成熟ブロッコリーの約7倍の「スルフォラファン」が含まれ、さらに、2001年に生産を開始した、発芽3日めの新芽「ブロッコリースーパースプラウト」には、成熟ブロッコリーの約20倍という高濃度の「スルフォラファン」が含まれます。

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ただいま進行中!小田原の浜の活力再生プラン

8月25日、水産ジャーナリストの会の取材に同行し、小田原市早川にある「小田原漁港」と「公設卸売市場」を視察してきました。そして、小田原市が町ぐるみで取り組む「浜の活力再生プラン(通称:浜プラン)」について、くわしい話をうかがいました。

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小田原市は箱根山の東にあって、相模湾に面しています。箱根の山々や丹沢の森からは清らかな水や豊かなミネラル分が川へそして海へ流れ込んできます。また、相模湾は日本三大深湾の一つで、多種多様な生物が生息している海。親潮、黒潮が河川水と混ざり合って餌のプランクトンを大量に発生させるため、豊かな漁場となっています。年間の水揚げ量は3000トン前後。主な魚種は、アジ、サバ、カマス、ブリ、イワシ、ヒラメ、アンコウなど約60種。春・夏・秋・冬、それぞれの旬の味が楽しめます。さらには、良質のプランクトンをたくさん食べて育つ小田原の魚は、昔から甘く、風味もよく、脂ののりがいいことでも知られています。

ところが、小田原の鮮魚は、首都圏から近距離であるにもかかわらず、都内の魚屋やスーパーにはあまり出回っていないこと。また、日本有数の観光地である箱根や伊豆に隣接している場所なのに、現在は、小田原や早川はそれらの地への通過点で終わってしまっています。

そこで小田原市では、昨年、漁業者や水産加工者、商業関係者などで構成する「小田原の魚ブランド化・消費拡大協議会」を結成。多くの人に“小田原の魚”のおいしさをもっと“知って”“買って”“食べて”もらうため、いろいろな取り組みを進めています。

その1つが、「小田原城前魚(しろまえざかな)」。小田原の地魚ブランドを立ち上げ、鮮魚の消費拡大とともに、小田原の鮮魚を使ったさまざまな加工品も開発し始めています。

さらに、市内や県内、首都圏の人たちにもっともっと小田原に来てもらえるよう、漁港の整備事業もスタートさせました。新たなニーズに対応できる荷さばき施設や加工施設に加え、一般消費者向けに、水産物の直売・飲食・情報機能をもつ新たな「交流施設」の新設も予定されています。この施設の完成は4年後だそうですが、県内や首都圏から小田原漁港めざしてやってくる人が大幅に増えれば、小田原・早川は単なる通過点ではなくなることでしょう。おいしく、楽しい交流施設の登場に、大いに期待したいですね。

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魚市場加工工場で、商品化に向けて開発中のカマスの骨とり専用器具を使って、おいしい小田原のカマスの骨を抜きました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「フレンチシャルキュトリ祭り」

5月27日(水)、日本シャルキュトリ協会主催の「フレンチシャルキュトリ祭り」が東大駒場構内にあるフランス料理店『ルヴェ・ソン・ヴェール駒場』で開催されました。

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シャルキュトリとは、豚肉を主に鶏や兎、鴨などを使った肉の加工品のことで、ソーセージ、サラミ、生ハム、パテ、テリーヌなどがそれにあたります。フランス人にとって、外食時にはアペリティフに楽しむ料理であり、普段は家庭惣菜として欠かせない料理でもあります。日本人はこれまでフランスの一流レストラン料理やワイン、チーズ、パンなどには多々接してきましたが、シャルキュトリだけはまだまだなじみがないままでした。そこで、このフランスのシャルキュトリを日本にもっと広め、親しんでもらうため、2013年に発足したのが「日本シャルキュトリ協会」です。

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当日は、事前に行われた「第1回シャルキュトリコンクール(プロ部門、一般部門)」の受賞者や審査員を始め、フランス料理店のシェフたち、フランス大使館関係者、食品会社関係者などが一同に会し、授賞式がとり行われた後は、シャルキュトリのビッフェパーティが催されました。

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ビュッフェパーティでは、インドア、アウトドアの各ブースに多彩なフレンチシャルキュトリが色鮮やかに、おいしそうに盛り付けられていました。その盛り付けがまたオシャレなこと!親しみやすいシャルキュトリらしく、飽きさせない魅力にあふれていました。

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さらに別室には、プロ向けのシャルキュトリコンクールへ参加したシェフの20作品「パテ・アン・クルート」も並べられ、その渾身の味を楽しめるようになっていました。

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会場には、フランスAOC銘醸ワイン、チーズ、フランスパンも用意され、シャルキュトリの神髄をゆっくり味わうことができました。

 

会場:ルヴェ・ソン・ヴェール駒場

日時:2015年5月27日(水)

18:30~19:15 第1回シャルキュトリコンクール授賞式

19:15~21:00 フレンチシャルキュトリ祭り

主催:日本シャルキュトリ協会

「ペルシャローズとサフランの神秘」

 

4月16日(木)、イラン・イスラム共和国大使館と(株)エズエス共催の「ペルシャローズとサフランの神秘」の学術セミナーが開催されました。

ローズウォーターとサフランは、イランの代表的な産物です。ローズウォーターのもとになるバラ“ダマスクローズ”の発祥の地は古代ペルシャ帝国、現在のイランともいわれ、バラ栽培に最適な気候や土壌ゆえに、古代からバラ栽培が盛んです。一方、サフランは、世界の生産量の9割以上がイランで生産されています。薬学博士の池上文雄さんと農学博士の上田善弘さんのセミナーを拝聴し、ローズウォーターとサフランの効能や製造方法を知ることができました。

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サフランは、パエリアやブイヤベースに欠かせないスパイスですが、香りや色を楽しむだけでなく、体に良い効能があります。消化を助け、発汗を促し、不眠・頭痛・めまいにも効果的です。

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ローズウォーターは、日本では主にスキンケアやアロマテラピーに使用されていますが、最近注目されてきたのが、健康と美容のために飲用すること。そのまま飲むか、水や紅茶などの飲み物に加えて(10倍程度に希釈)飲みます。リラックス効果があるため、不眠症やストレス軽減に効果的。また、ホルモンのバランスを整えたり、口臭や加齢臭などの気になるニオイも軽減されるとか。

 

午後から大使公邸に移動してランチビッフェ。

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大使公邸シェフによるサフランを使ったお料理と

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FISH BANK TOKYO 福永シェフによるローズウォーターを使ったお料理を楽しみました。

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最後はローズウォーター入り紅茶でくつろぎました。

 

主催:イラン・イスラム共和国大使館

(株)エズエス

日時:2015年4月16日(木)

セミナー  11:00~12:30 於:イラン・イスラム共和国大使館
ランチョン 12:45~15:00 於:イラン・イスラム共和国大使公邸
概要:「ペルシャサフランの魅力」

「イランのダマスクローズの起源」

「イスラム医学の父・イブンスィ―ナー」

 

 

 

 

オーストリア熟成ワイン試飲会

6月9日(火)、六覺燈主催の「熟成オーストリアワイン試飲会」がオーストリア大使館商務部で開催されました。

 

会場には白ワインを中心に40種類以上のワインがずらり。今回は、そのどれもが白ワインとしては珍しいくらいの長期熟成タイプ。試飲する前から期待が高まります。

 

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フランスのブルゴーニュ地方と同じ緯度にあり、一日の気温差はさらに激しいという大陸性気候が特徴のオーストリア。ここではそんな気候特性を活かした白ワインの生産が盛んです。そのオーストリアワインに対する評価はというと、実は世界でもトップクラス。それなのに一般的にはまだまだ知られていないのも事実です。というのも、オーストリアには大規模なワイナリーがなく、ほとんどが家族経営の小規模なワイナリーのため生産量が少なく、広く世界に出回りにくいからです。

 

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グリューナー・フェルトリーナー・ウンエントリッヒ・スマラクト。ふわっと香りが立ち、フルーティー。なのにどこまでも辛口で奥深く、ただものではないお味にびっくり。聞けば、こちらは“白のロマネコンティ”の異名まである、ワイン好き垂涎の白ワインなのだそうです。名前にもなっている“グリューナー・フェルトリーナー”といえば、オーストリア固有のぶどう品種。近年の国際テイスティング大会では常にトップクラスの評価を受けており、今やオーストリアワインの代名詞ともいえます。ちなみにこの日の全ワイン中、一番高いワインがこれでした。

 

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こちらは赤ワイン。メルローの2001年、2002年、2003年もの。ほかに、オーストリアワインらしい品種ブラウフレンキッシュの2002年もありました。今回持ち込まれた赤ワインは5種類のみでしたが、近年、ワイン業界ではオーストリアの赤ワインにも熱い視線が集まっています。

 

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今回、試飲はできませんでしたが、参考商品のトロッケン・ベーレン・アウスレーゼ(ハーフ10本セット)。すでに名前からして、トロッっとしたおいしさが漂っています。

 

普段から日本の市場には出回りにくいオーストリアワインですが、この日のワインはそれに輪をかけて、めったにお目にかかれない、飲めないものばかり。熟成白ワインのフルボディタイプは、赤にも負けないコクや深みが感じられ、さすがのお味でした。改めてオーストリアワインの実力を見せられた思いです。